美容室の在庫管理をもっと簡単に!手書き・Excelから卒業する方法 - ビューティーサロンナビ      

美容室の在庫管理をもっと簡単に!
手書き・Excelから卒業する方法

POSシステム

美容室で使用するカラー剤やトリートメントなど多くの化粧品には、基本的に使用期限の表示がありません。

これは医薬品医療機器等法(旧薬事法)で「製造後3年以内に品質が変化する製品を除き、使用期限の表示義務はない」とされているためです。

そのため、いつの間にか仕入れから時間が経ちすぎていて、気づいたら品質が劣化していたということも起こりえます。さらに、開封後の酸化や揮発、保管環境の温度・湿度変化により、色ブレや粘度変化、成分の分離といった不具合も起きやすくなります。

劣化した製品を使えば本来の効果が発揮されず、クレームや店舗の信用問題につながることもあります。

しかし、在庫管理を現場で徹底するのは簡単ではありません。

そこで本記事では、美容室の在庫管理に悩むサロンオーナーや店長の方向けに、現場で起こりやすい在庫トラブルとその解決策をわかりやすく紹介します。

美容室特有の在庫管理トラブルとは?


美容室ならではの在庫管理の難しさや、現場で起こりやすいトラブルは次のとおりです。

  • カラー剤の色ごとの在庫の偏りと欠品
  • 使用期限切れによる在庫ロスの発生
  • 備品・消耗品の在庫が合わない

在庫トラブルを防ぐには、まず現状を正しく把握することが大切です。代表的な在庫管理のトラブルを確認しておきましょう。

カラー剤の色ごとの在庫の偏りと欠品

美容室の在庫管理で最も多い悩みが、カラー剤の偏りや欠品です。

人気の色味は回転が早く、在庫がすぐに減ってしまう一方、あまり使わない色は長期間棚に残ります。結果として、「必要な色がない」「お客様の希望に応えられない」といった事態につながる可能性があります。

特に、トレンドカラーの入れ替わりが激しい現代では、数か月単位で需要が変化します。

メーカーも新色を次々と発売するため、サロン側は在庫を常に最適化しなければなりません。手書き台帳やExcelではリアルタイムに動きを把握しづらく、誤発注や重複購入が起こりやすい点が大きなリスクです。

使用期限切れによる在庫ロスの発生

美容室では、一定の在庫を抱える必要がありますが、保管期間が長くなると品質が変化し、使えなくなるケースがあります。

特に開封後の酸化染料などは劣化が早く、品質を保てる期間が短いため注意が必要です。そのため、サロン側で購入日や開封日を記録し、どのタイミングで使い始めたかを把握しておく必要があります。

また、本来は「古い在庫から使う=先入れ先出し」を徹底できることが理想ですが、繁忙期の営業では管理表への記入漏れや、複数スタッフによる共用棚での取り違えが起こりやすく、実際には運用が難しいのが現状です。

結果として、どのボトルがいつ開けたものか分からず、使いかけのまま放置されて劣化するといった在庫ロスにつながるケースも少なくありません。

このように、現場の運用負荷を下げながら品質を保つためには、在庫の使用履歴を自動で記録・共有できる仕組みづくりが重要です。

備品・消耗品の在庫が合わない

タオルや手袋、ラップ、アルミホイル、シャンプーの詰め替えボトルなど、日常的に使う備品や消耗品の在庫ズレもよく起こるトラブルです。

これらは単価が低いため軽視されがちですが、積み重なると大きなコストになります。

また、誰が・いつ・どれだけ使用したかが曖昧なため、棚卸しのたびに「数が合わない」「どこかに消えた」という状況が発生します。

こうした備品管理の不透明さは、スタッフ間の信頼関係にも影響することがあります。透明性の高い在庫管理を整えることは、経営効率だけでなく、職場の信頼環境を守るうえでも重要です。
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美容室で実践される在庫管理の主な方法と課題


美容室では、在庫管理のために手書きの台帳やExcel、POSレジの在庫機能など、さまざまな方法を用いて管理している場合が多いです。

しかし、それぞれの方法には以下のような課題もあります。

  • 手書き台帳による記録漏れ
  • Excelの版ズレ・共有トラブル
  • POSの在庫管理は操作や設定が複雑になりがち

ここでは、各管理方法の特徴と、現場で実際に起こりやすい問題点を解説していきます。

手書き台帳による管理は記録漏れが起こりやすい

最もシンプルで古くから行われている方法が、手書きの在庫台帳管理です。

ノートや伝票に入出庫を記録し、棚卸しの際に目視で確認するスタイルが一般的です。在庫台帳は、初期コストがかからず導入も容易ですが、忙しい営業日の中では、つい記入を忘れたり、同じ商品を重複して数えてしまったりすることがあります。

また、担当者によって書き方や記録方法が異なるため、記録内容の一貫性が保てないという問題も生じます。こうした状況では、在庫の最新状態を正確に把握することが難しく、発注や補充の判断を誤る原因となります。

一見シンプルで管理しやすいように見えても、時間が経つほど誤差が広がり、結果的に多くの手間を生む可能性もあるといえるでしょう。

Excelの管理は版ズレ・共有トラブルを招く

次に多いのが、Excelを使った在庫管理です。

関数を使えば集計やグラフ化もでき、一定の効率化が可能です。しかし、美容室のように複数スタッフが日常的に在庫を扱う環境では、Excelで管理すると以下のようなミスが起きやすくなります。

  • 複数人の編集によるデータの上書き
  • 入力ミスや更新漏れ
  • 関数や数式がずれて集計が合わない
  • ファイルの共有・保存場所が見つからない
  • 誰がいつ直したか分からない

上記のミスが積み重なると、在庫数が実際と合わなくなり、カラー剤やトリートメントの欠品・過剰在庫につながります。

また、複数店舗を運営しているサロンでは、拠点ごとにファイルが分かれて管理が複雑化し、正しい在庫状況をリアルタイムで把握できないことも少なくありません。

こうした課題を解決するには、スタッフ全員が同じ情報を共有できる専用の在庫管理ツールやシステム化が効果的です。

POSの在庫管理は操作や設定が複雑になりがち

美容室では、会計・顧客管理を兼ねたPOSレジシステムに在庫機能を組み込むケースも増えています。

POSは販売実績と連動して在庫を自動で減算できるため、在庫把握の精度を高められます。導入すれば、施術メニューと連動して薬剤使用量を分析したり、店販品の売上推移を追跡したりすることもできます。

しかし、POSの在庫機能は多機能であるがゆえに操作が複雑で、現場で使いこなすのが難しいという声も多く聞かれます。初期設定時には「どのメニューでどの商品をどれだけ消費するか」を登録する必要があり、慣れないと管理項目が増えすぎて混乱します。

美容室の在庫管理を改善する3つの解決策


在庫管理をより正確かつ効率的に行うための3つの実践的な方法を紹介します。

  • 在庫ルールの標準化とスタッフ教育
  • 棚卸の効率化と定期サイクル化
  • 発注点・安全在庫の基準を決める

それぞれ詳しく解説します。

在庫ルールの標準化とスタッフ教育

在庫管理のルールを統一し、全員が同じ基準で動けるようにすることが、効率化の第一歩です。

どんなに優れた仕組みを導入しても、運用がばらばらでは意味がありません。そのため、「いつ・誰が・どのように記録するのか」「発注の基準をどこに設定するのか」を明確に決めておくことが重要です。

例えば、入荷時・使用時・発注時の記録をルーティン化し、共有ノートやクラウドシートを用いて誰が見ても在庫数が正確に把握できる状態をつくります。

スタッフ全員にルールの目的を説明し、なぜ在庫管理がサロン経営に必要なのかを理解してもらうことも大切です。意識が変われば、記録作業が面倒な作業からお店を守る仕組みへと変わります。

棚卸の効率化と定期サイクル化

在庫管理を安定させるためには、棚卸を効率的に無理なく継続する仕組みが欠かせません。

しかし、すべての在庫を一度に確認する方法では、時間も労力もかかり、どうしても後回しになりがちです。重要なのは、一度きりの完璧な棚卸ではなく、無理なく続けられる習慣をつくることです。

例えば、店舗を複数のエリアに分け、週ごとに少しずつ確認する分散型の棚卸を行うと負担を軽減できます。定期的にチェックすることで、在庫のズレを早期に発見しやすくなり、結果的に精度が高まります。

また、リストを紙に出力せず、タブレットやスマートフォンで直接入力するようにすれば、転記ミスを防ぎ、作業もスムーズになります。棚卸の日程を営業カレンダーに組み込み、毎月のルーティンとして固定化することが大切です。

決まった流れとして習慣化できれば、在庫管理の負担は大幅に減り、スタッフ全員が安心して業務に取り組める環境が整います。

発注点・安全在庫の基準を決める

在庫を安定して管理するためには、「どのタイミングで発注するか」「どれだけの量を保有しておくか」という明確な基準を設けることが大切です。

感覚や経験に頼って発注を続けていると、必要以上に在庫を抱えたり、反対に欠品してしまうことがあります。

そのため、過去の使用実績をもとに「これだけあれば安心」「この数を下回ったら補充」という発注点(リオーダーポイント)を設定しましょう。

例えば、人気のカラー剤なら「常時10本を確保し、5本以下で発注」、消耗品なら「2箱を常備し、1箱以下で追加」など、具体的な数値を決めておくと判断がぶれません。

さらに、予約が急に増えたり、仕入れが遅れたりしたときに備えて、一定の安全在庫を持つことも欠かせません。これはいわば安心材料であり、トラブル時にも安定したサービスを提供するための備えです。

発注点と安全在庫を明確にしておくことで、担当者が変わっても一貫した在庫管理ができ、サロン全体の信頼性が高まります。

美容室の在庫管理は、サロエボで効率化


サロエボは、今までバラバラだった経営・接客・販促などのサロン業務を一元的に管理できるPOSシステムです。

在庫管理はもちろん、予約・顧客データ・売上分析までをまとめて可視化できるため、業務全体の効率化をサポートします。複雑な管理を手作業で行っていた美容室にとって、現場の負担を大幅に軽減できる仕組みといえます。

過去の来店履歴や施術内容、商品別の売上データを蓄積し、お客様ごとの傾向(利用メニュー・再来店状況など)をスタッフ単位・店舗単位で分析可能です。

これにより、在庫数だけでなく販売の流れまで把握できるようになり、無駄のない仕入れや販促にも活かせます。

また、サロエボはデータの集計やグラフ化が自動で行えるため、Excelのように手作業で計算式を組む必要がありません。

売上推移や在庫回転率をグラフで一目で確認でき、改善策をすぐに立てられる点が大きな利点です。スタッフ全員がリアルタイムで同じ情報を共有できるため、記録漏れや数値のずれといったトラブルも起こりにくくなります。

在庫が設定した基準数を下回ると自動で通知されるため、欠品を未然に防ぐことができます。これらの機能を通じて、日々の在庫管理に追われる時間を削減し、接客・施術・教育といった本来の業務に集中できる環境を整えることが可能になります。

まとめ

この記事では、手書き・Excel・アプリ・POSといった管理方法の特徴を整理し、それぞれの課題と改善策を具体的に解説しました。

美容室の在庫管理は、日々の営業を円滑に進めるために欠かせません。
カラー剤の偏りや使用期限切れ、備品の数が合わないといった小さなズレが積み重なると、コストの増加やサービス品質の低下につながります。

特に、ルールの標準化・棚卸の効率化・発注基準の明確化という3つの実践ポイントは、どのサロンにも共通する効果的な取り組みです。

そして、これらを確実に運用するための手段として紹介したサロエボは、在庫・顧客・売上をまとめて管理できるサロン専用のPOSシステムです。

リアルタイムで在庫状況を把握できるため、発注のタイミングを逃さず、無駄な仕入れを防ぎます。
在庫管理の仕組みを整えたい方や、POSシステム導入を検討している方は、ぜひ一度「サロエボ」をご検討ください。

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