エステサロンに適した広告とは？ 集客効果の高い広告の種類と活用法

エステサロンの広告には、大きくオフラインとWebの2種類があります。

広告を打つときは、それぞれの特徴を理解して、ターゲット層に最も効果的な媒体を選ぶことで、集客効果を高められます。

また、広告から実際の予約につなげるには、導線設計も欠かせません。魅力的な広告を出しても、予約までの流れが複雑だと、顧客を逃してしまう可能性があります。

ここではエステサロンに適した広告の種類を、オフラインとWebに分けて解説します。それぞれの費用の目安や効果的な活用法についても紹介しているので参考にしてください。

デジタル時代に見直されるエステのオフライン広告

オフライン広告とは、インターネットを使わない従来の広告手法の総称です。チラシ、交通広告、郵送物といった物理的な手段を活用し、実際に手に取ったり触れたりできる「アナログ」な方法で情報を伝えます。

エステサロンで利用できる主なオフライン広告は以下のとおりです。

• 交通広告
• チラシ広告
• DM（ダイレクトメール）

地域に密着したエステサロンにとって、ローカルでの接触機会を増やせるこのような広告手法が、あらためて注目されています。オフライン広告について、Webとの違いや具体的な活用法を確認しておきましょう。

交通広告

交通広告は、電車やバス、駅構内、タクシーなどを使って多くの人に向けて発信する広告です。通勤や通学、買い物など日々の生活の中で自然と目にする機会が多く、一定の場所や時間に繰り返し表示されます。
Web広告のように一瞬で流れてしまうものとは異なり、何度も見かけることでザイオンス効果（単純接触効果）と呼ばれる現象が生まれ、無意識のうちに親近感が生まれて記憶に残りやすくなります。たとえば、「最近このポスターよく見るな」「電車の中で気になったあのお店…」といったように、印象に残りやすくなるのです。

また、交通広告はリーチ数の多さが大きなメリットで、特に都市部では、毎日同じ広告を大勢の人が目にします。さらに、公共空間での掲示により、「信頼できるお店」としてのブランドイメージ向上も期待できます。交通広告の効果を最大化するには、ターゲット層が多く集まる駅や路線、エリアに集中投下する戦略が有効です。

交通広告に出稿する費用の目安

以下は、主に首都圏（JR東日本や大手バス会社）を参考にした交通広告の相場です。

料金幅が広い理由は、利用者数や路線の注目度による違いであり、山手線や中央線など主要路線は高額になります。

車体広告は1年間掲載可能な長期施策も選べ、1日あたりのコストが抑えられる点が魅力です。

費用は駅の等級や通行量によって変動します。たとえば、渋谷駅や新宿駅といったターミナル駅では高単価ですが、それだけ高い注目度が期待できます。

100〜1,000台単位で一斉に掲示できるため、都市圏での高密度訴求が可能です。助手席の後部モニターなどは乗車中の視線を独占できる強力な広告枠となっています。

チラシ広告

チラシ広告は、地域における認知度向上と潜在顧客へのアプローチに効果的な方法です。

紙のチラシを家のポストに入れたり、新聞に折り込んで届けたりすることで、店舗の存在やサービス内容を直接伝えられます。

また、インターネット利用頻度の低い層にもリーチできるため、デジタル広告では接点を持てなかった潜在顧客との接触機会を作れます。物理的な媒体として手元に保存されやすいので、検討期間の長い顧客に対しても継続的な訴求効果が期待できます。

チラシ広告にかかる費用

チラシ広告にかかる費用は、主に3つの項目に分かれます。

• デザイン料：2万〜40万円（プロに依頼した場合）
• 印刷費（A4サイズ1,000枚の場合）：3,400〜10,000円
• ポスティング費：1枚あたり3〜20円

チラシ制作では、以下のような要素を取り入れることで、来店促進効果を高められます。

• 店舗所在地を明確に示す地図
• 料金体系の明確な表示
• アクセス情報（「駅から徒歩3分」「駐車場完備」等）の視認性向上
• 限定性のある特典（「期間限定クーポン」等）
• 配布エリア別の効果測定による最適化

また、チラシには、視認性と利便性を重視したデザイン設計が重要です。自社で制作すればデザイン料を節約できますが、クオリティが低ければサロンの信頼性や専門性に疑問を抱かせてしまう可能性があるため、慎重な検討が必要です。

DM（ダイレクトメール）

DM（ダイレクトメール）とは、お客様の自宅に郵送で届ける広告のことです。チラシと違って「名前や来店履歴がある方」など、すでに接点のある人に届けるのが特徴です。
お客様一人ひとりに対する個別の案内として受け取られるため、高い開封率と閲読率が期待できます。
効果的なDM活用には、配信タイミングと内容設計が重要な要素となります。
たとえば、限定性を活用したキャンペーン訴求では、期間限定割引や新メニュー体験など、来店動機となる具体的なメリットを提示することが効果的です。
顧客の節目に合わせた配信として、誕生月や季節の変わり目など、美容への関心が高まりやすいタイミングでの接触により、効果を最大化できます。

予算の目安

DMの費用は、使う紙の種類や封筒の有無によって変わりますが、一般的には以下の通りです。

• 印刷＋封入費用：1通あたり約2.5〜100円
• 郵送費用（はがきの場合）：85円〜
• デザイン費：5,000〜3万円程度（テンプレート使用も可能）

たとえば、DMを100通送る場合の費用は、1〜2万円程度が目安です。
DMは来店履歴や購入データに基づいて配信対象を選定できるため、他の広告と比較して、興味関心の高い層に効率的にアプローチできる点がメリットです。配信コストが明確で予算管理がしやすく、小規模サロンでも導入しやすい広告です。

エステに効果的なWeb広告の特徴と活用法

Web広告は、インターネット上のさまざまな場所に表示される広告のことです。ホームページや検索結果、SNSなど、私たちが日常的に使っている画面に自然と表示されるため、多くの人の目に触れやすいのが特徴です。
また、年齢・性別・地域・興味関心など、顧客セグメントを細かく設定して配信できるのも特徴で、「エステに興味がありそうな30代女性だけに広告を見せたい」といったことが、簡単にできるようになっています。
総務省の調査によると、2023年のモバイル端末の世帯保有率は97.4%にのぼり、多くの人がスマホでWeb広告に触れる時代になっています。コロナ禍をきっかけにオンライン化が進んだこともあり、Web広告はエステ業界でも注目の集客手段となっています。
参考：令和6年版　情報通信白書｜総務省

SNS広告

SNS広告は、Instagram、Facebook、LINEなどのSNS上に表示される広告で、エステ業界でも広く使われています。

投稿の間に自然に表示されるため、利用者の目に触れやすく、施術の様子や結果を直感的に伝える広告を打つことが可能です。SNS広告の予算は柔軟で、1日数百円から、始められるのが大きな魅力です。たとえば、Instagramでは以下のような広告が利用できます。

SNSの利用者は年々増加しており、総務省の発表によると、日本国内のソーシャルメディア利用者数は、2023年では1億580万人、さらに2028年には1億1,360万人に達すると予測されています。そのため、エステサロンにとっても非常に高い集客効果が期待できる媒体といえます。
参考：令和6年版 情報通信白書（SNS）｜総務省
SNS広告の効果を高めるために、予約ページやLINE公式アカウントへのリンクを忘れずに設置しましょう。
また、「地域名（#渋谷エステ）」「施術内容（#小顔矯正）」「興味関心（#美容好き）」といったハッシュタグを3層構造で活用すると、検索やおすすめ機能を通じて、興味の高い層に届きやすくなります。
地域に影響力のあるインフルエンサーとのタイアップ投稿も有効です。実際に施術を体験し、その様子を発信してもらうことで、広告以上の信頼性と拡散力が生まれます。

アプリ内広告

アプリ内広告とは、スマートフォンのアプリを使っているときに表示される広告のことです。ゲームアプリ、ニュースアプリ、美容系情報アプリなど、利用者数が多いアプリの画面に、バナーや動画、全画面広告などの形式で配信されます。アプリ内広告は、アプリの操作中に表示されるため、自然とユーザーの視界に入りやすく、目に留まりやすい仕組みになっています。

また、SNSや検索エンジンなどに比べて、導入しているエステサロンが少ないため、同業他社と広告が並びづらく、印象に残りやすいのが特長です。そのため、クリックされる確率（クリック率）が高くなる傾向があります。
費用は広告の種類や表示回数によって幅がありますが、1,000回の表示あたり400円〜1000円程度が目安です。少額から試せる場合も多く、まずはテスト的に始めて、反応を見ながら予算を調整していくと良いでしょう。

アプリ内広告の効果を出すには、出稿するアプリの選定が大切です。美容・健康・ダイエット系の情報アプリや、女性の生活支援アプリなど、エステに関心のあるユーザーが多く使っているアプリに広告を出すことで、無駄のない集客が可能になります。

リスティング広告

リスティング広告は、Googleなどの検索エンジンでユーザーが入力したキーワードに連動して表示される広告です。広告主が指定したキーワードに対して入札し、検索結果の上部や下部に「広告」と表示されて掲載される仕組みです。特定のキーワードをピンポイントで狙って広告を配信できるため、明確な購買意図を持つ顕在層に効率的にアプローチできます。

たとえば「小顔矯正　サロン　新宿」といったキーワードに対して広告を出すことで、新宿エリアで小顔矯正サロンを探している人にピンポイントでアプローチできます。Googleが来店確率の高い範囲内のユーザーを自動で選出して広告を表示するため、地域密着型のエステサロンにとって非常に効率的な集客手段となります。

また、Googleビジネスプロフィールと連携することで、広告に地図・電話番号・口コミなどが同時に表示され、予約までの導線をつなげやすくなります。
住所表示オプションを設定すれば、検索ユーザーがワンクリックでGoogleマップにアクセスでき、店舗への来店ハードルを大幅に下げることが可能です。
この連携により、リスティング広告単体では得られない「信頼性の向上」と「来店促進効果」を同時に実現できるのが大きなメリットです。
Google広告では月額プランが多く、少額なら2万2,000〜10万円前後で運用している店舗が多く、予算に応じて調整しやすいのもポイントです。

ポータルサイトの広告

ポータルサイトの広告とは、美容系の総合情報サイトにエステサロンの情報を掲載する広告手法です。なかでも有名なのが、「ホットペッパービューティ」などのポータルサイトです。サロン探しをしている人が日常的に利用しているメディアにお店を掲載することで、高い集客効果が期待できます。

掲載されるページには、サロンの写真・メニュー・料金・口コミ・空席情報などを一括で表示され、そのままネット予約に直結する仕組みになっています。広告では複数の掲載プランが用意されており、プランを上げるほど目立ちやすくなります。

そのため、効果的に活用するには、できるだけ上位の掲載プランを選び、検索結果で目立たせることが大切です。ポータルサイト広告は、今すぐ予約したい人を効率よく取り込むための強力な手段として、多くのエステサロンが導入しています。

ある程度の広告費がかかる分、効果も即時性も高く、安定した集客を目指すサロンと相性が良い媒体です。

動画広告

動画広告とは、動画ファイル形式で制作された広告のことです。

インターネット広告の一種で、WebサイトやSNS、アプリなどで流れる短い映像広告として配信されます。最近では、YouTubeやInstagram、TikTokなどのアプリを開いたときに、自然と目に入るようになってきました。

総務省によると、日本の個人におけるインターネット利用率は84.9％です。今やほとんどの人がスマートフォンやパソコンでインターネットを使っており、動画広告に接する機会もますます増えています。

さらに、株式会社ジムがFacebookを使って行った調査では、同じ内容の広告でも、静止画より動画のほうが6倍以上もリンクのクリック率が高いという結果が出ています。これは、動きと音があることで、より印象に残りやすく、興味を持ってもらいやすいことを示しています。

参考：
令和4年通信利用動向調査｜総務省
2021年国内動画広告の市場調査｜株式会社サイバーエージェント
動画広告は、視覚と音声でエステの魅力を伝えられる、これからますます重要になる集客手段です。さらに、SNS広告やWebサイトと組み合わせれば、より多くの人にお店の良さを伝えることができます。

エステサロンの広告効果を最大化する3つのポイント

広告は、出稿すればすぐに効果が出るとは限りません。
広告の内容・タイミング・導線などを工夫することで、集客の結果は大きく変わってきます。ここでは、エステサロンが広告の成果を最大限に引き出すために意識すべき3つのポイントをご紹介します。

短期ではなく中長期で広告効果を測定する

エステサロンの広告効果は、短期的な反応ではなく中長期で判断することが重要です。エステは検討期間が長いサービスのため、広告を見てすぐに予約につながるとは限りません。短期的な反応だけで効果を判断すると、本来の集客効果を見落とす可能性があります。

たとえば、初回接触時に即座の予約は発生しなくても、数週間後の再接触タイミングで思い出し、予約行動につながるケースがあります。

そのため、広告の成果は1回の反応だけではなく、一定期間を通じた変化として測定することが大切です。1〜3か月ほどの期間における予約数やアクセス数の推移を見ることで、広告によって店舗の認知がどう広がっているかを把握できます。

広告は一度打って終わりではなく、効果測定をしながら改善していくものという意識を持ち、中長期での検証と改善を繰り返すことが、安定した集客につながります。

複数の広告媒体を組み合わせて相乗効果を生み出す

広告は1つの媒体だけに頼るよりも、複数の媒体をうまく組み合わせることで、より大きな効果を引き出すことができます。

たとえば、チラシとInstagramを組み合わせるケースを考えてみましょう。チラシにInstagramアカウントのQRコードを掲載することで、「チラシで興味を持つ→QRコードでInstagramをチェック→施術写真や口コミを見て安心→予約」という導線を作れます。チラシで基本情報を伝え、Instagramで視覚的な安心感を提供することで、段階的に信頼を築きながら来店につなげられます。

このように広告媒体を単体で考えるのではなく、「どう組み合わせれば、お客様がスムーズに来店へと進むか」を意識することで、限られた予算の中でも大きな成果を出すことができます。

予約や問い合わせにつながりやすい導線の設計

広告を打つ場合、意識しなければいけないのが、予約につなげるための導線設計です。ユーザーが広告に接触した後の行動が不明瞭な場合、潜在顧客の獲得機会を逸失するリスクが高まります。

交通広告を例にとると、駅のポスターや車内広告にはQRコードを設置して、スマホで読み取ればすぐに予約ページやLINEにアクセスできるようにしておくのが効果的です。モバイルファーストの現代において、広告接触時点で即座に行動可能な仕組みを構築することで、反応率が大幅に向上します。

また、Web広告においても同様で、Instagram広告やGoogle広告などからアクセスしたページの内容が最適化されていなければ、ユーザーはページから離れてしまいます。購買意欲が最も高い初回接触時に、ユーザーが迷わない予約体験を提供することが、予約獲得には欠かせません。

広告から予約までの導線を最適化する「かんざし」

広告を見て「エステに行ってみたい」と思ってもらえても、予約方法がわかりにくかったり、希望日時に空きがなかったりすれば、大きな機会損失につながります。

特に現代では、Instagram、Google検索、LINE、自社ホームページなど複数の経路から予約が入るため、それぞれで異なる空き状況が表示されてしまう問題が起こりがちです。そんなときに役立つのが、広告と予約システムを一括でつなげてくれる予約連携ツール「かんざし」です。「かんざし」は、Instagram・Google検索・LINE・自社ホームページなど、複数の予約情報を一つにまとめて管理できる予約管理システムです。

たとえば、Instagram広告や、Google検索、LINEから気軽に予約したい人のすべてを「かんざし」で一元管理できます。

また、常に最新の予約状況が表示されるため「Instagramでは空いていたのにGoogleでは満席だった」「LINEで予約したのにお店から確認がこない」といった予約の食い違いを防げます。「かんざし」はホットペッパービューティなどの大手ポータルサイトとも連携可能で、複数の媒体に出稿しているサロンにとっては広告・空席情報・予約管理を一元化できる非常に心強いツールです。

サロエボとの連携で広告効果を可視化

広告投資の効果検証と予約業務の最適化を支援するのが、サロン特化型の統合管理システム「サロエボ」です。

サロエボを導入することで、顧客管理機能により予約時に流入元情報を記録し、どの広告から何件予約が入ったかを数値で把握できるようになります。また、手作業で行っていた月次売上レポートや顧客分析資料の作成が自動化され、担当者別売上利益・顧客売上推移・来店予測分析を瞬時に確認することが可能です。

また、手作業で行っていた月次売上レポートや顧客分析資料の作成が自動化され、売上・再来店率・スタッフ別業績を瞬時に確認できます。

DM・キャンペーン分析機能を利用すれば、販促施策の効果を数値で検証でき、これまで効果の見えなかった販促施策も大幅に改善できるようになります。

自動配信機能により顧客の来店履歴や施術内容に基づいたセグメント配信が可能になり、リピート率向上にも直結します。
サロン特化型のPOSシステム「サロエボ」

まとめ

エステサロンの広告は、それぞれ役割が異なります。

集客効果を高めるなら、ターゲット層に合わせた広告の出し方や見せ方、組み合わせなどの工夫が必要になります。また、広告の効果は「かんざし」や「サロエボ」といったシステムを使うことで、「どの広告が最も効果的か」「広告経由の顧客の売上貢献度」といった具体的な数値での効果検証が可能です。

分析にかかる労力や時間も削減できるため、その分を接客や新しい施策の検討に充てられます。エステサロンにおける広告戦略の見直しや、予約管理システムの導入を検討されている方は、ぜひ一度、当社にお問い合わせください。

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かんざしは、様々なウェブサイトから入る予約を取りまとめる一元管理サービスです。すべての予約（インターネット・電話・店頭・自社サイト）を一元管理することでバッティングをなくし業務を効率化。サロンワークに集中できます。

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